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メインコンテンツにスキップ グローバルメニューにスキップ | フッターにスキップ メニューボタン 対象者別 ">入学希望の方">卒業生の方">地域・一般の方">企業・メディアの方">在学生">教職員 探す アクセス Language JP EN TOPニュース・イベント【研究発表】世界初!ポリメラーゼεのゲノムメンテナンスにおける新機能を解明~がん治療への応用に期待~https://www.tmu.ac.jp/news/topics/36149.html 2023.11.08 【研究発表】世界初!ポリメラーゼεのゲノムメンテナンスにおける新機能を解明~がん治療への応用に期待~ 報道発表 1.概要  ポリメラーゼε(イプシロン)はゲノムDNAを正確に複製する細胞にとって必須の酵素である。この酵素自身が「間違ったDNA複製を校正」することにより、ゲノム複製の正確性が保たれている。このポリメラーゼεの校正活性*1に関連した変異は多くのがん細胞で見られることから、ゲノムの不安定化や細胞がん化に関連すると考えられているが、その機能の多くは不明のままであった。今回、東京都立大学大学院理学研究科化学専攻の廣田耕志教授らの研究グループは、このポリメラーゼεの校正活性*1が「DNA損傷部位で安全に複製を停止させてDNAの切断を防ぐ」働きをしていることを世界で初めて明らかにした。この発見は、新たなメカニズムに基づいた抗がん剤開発などへの応用研究に結びつくことが期待される。 2.発見の背景  DNAは細胞内で代謝反応物などの影響で毎日多数のDNA損傷を受けている。DNA損傷の中でも、特にDNA二重螺旋のうちの一方の鎖が切れてしまう損傷(1本鎖切断)は最も頻繁に見られるものである。1本鎖切断損傷をもった鋳型鎖を複製すると、より重篤なDNA損傷として知られている二重鎖切断(DNA二重螺旋が両方とも切断した損傷)に発展する(図1 ①)。抗がん剤として使用されているカンプトテシンは、複製中に大量の1本鎖切断損傷を誘導する。がん細胞が通常細胞よりも頻繁に細胞分裂し活発に複製をしているため、がん細胞において複製に伴い二重鎖切断が大量発生し、がん細胞死を誘導できることがその治療原理となっている。 また、細胞には、こういった複製中に1本鎖切断から発生する二重鎖切断を修復する機構が備わっている。一つは、相同組換え修復と呼ばれる機構であり、二重鎖切断を正確に修復することができる(図1 ②)。BRCA遺伝子変異をもった家族性乳がんなどのがん細胞ではこの修復活性が大幅に下がっていることが知られている。二つ目の機構は、フォークリバーサルと呼ばれる機構であり、複製反応を安全に停止させて発生した二重鎖切断をより修復が容易な1本鎖切断にもどして修復する機構であるが、この反応がどのような分子機構で進むのかほとんど解明されていなかった(図1 ③)。 図1    これまでに、カンプトテシンをはじめとする1本鎖切断を大量発生させてがん細胞を殺傷する抗がん剤が開発されている。一方、フォークリバーサル機構を標的とした分子標的型の治療薬品の開発はされてこなかった。それは、この分子機構が未解明であったからである。 廣田耕志教授(東京都立大学理学研究科)の研究室では、DNAのキズを修復するメカニズムについて、国際的な共同研究を行っている。廣田耕志教授は、武田俊一教授(深圳大学)と共同で、アーマド タスニム氏(東京都立大学理学研究科博士後期課程3年)、川澄遼太郎特任助教(東京都立大学理学研究科)、谷口友哉氏(同博士前期課程2年)とともに、ポリメラーゼεの校正活性がフォークリバーサル機構において必須の役割を果たすことを発見した。 3.発見の詳細  今回、廣田耕志教授の研究チームは、カンプトテシンにより発生する1本鎖切断損傷に対するポリメラーゼεの校正活性の動きについて詳細に解析を行った。ゲノム編集技術でポリメラーゼε遺伝子を変異させ、その校正活性のみを欠損させた細胞は、カンプトテシンに対し大きく細胞生存率の低下を示した(図2 ポリメラーゼε変異細胞)。フォークリバーサル機構において唯一機能することが知られているPARP*2と呼ばれる因子を欠損させた細胞は、同様にカンプトテシンに対し大きく細胞生存率の低下を示した(図2 PARP変異細胞)。興味深いことに、PARP欠損細胞においてポリメラーゼεの校正活性を欠損させても、細胞生存率の低下は起こらなかった(図2 二重変異細胞)。この発見は、ポリメラーゼεの校正活性がPARPと協同してフォークリバーサル機構に寄与し、安全な複製停止を介して染色体の断裂を防いでいることを示している。 ポリメラーゼε校正活性変異とPARP変異の関係性 図2    さらに、DNA複製の速度を測定すると、ポリメラーゼεの校正活性を欠損した細胞ではPARP欠損細胞と同様にカンプトテシン処理後の複製停止が不良となっていることがわかった。また、ポリメラーゼεの校正活性をBRCA遺伝子変異細胞において欠損させると、細胞生存率がシナジスティックに低下することが判明した(図3)。 ポリメラーゼε校正活性変異とBRCA遺伝子変異の関係性 図3    これらの結果から、複製の最前線でポリメラーゼεが1本鎖切断に遭遇した際に、その場で安全な複製反応の停止を誘導するという新機構が示されるとともに、この機構がBRCA遺伝子変異をもった家族性乳がんなどの治療の標的となりうることが示唆された。今後の医療展開に向け、実際の医療現場で使用されているカンプトテシンや1本鎖切断損傷誘導性のがん治療薬品とポリメラーゼε遺伝子の関係や、それらとのシナジー効果についてさらに解決すべき課題が残っている。 4.   意義と波及効果  今回の研究では、1本鎖切断損傷に複製装置が遭遇した際に、「ポリメラーゼεの校正活性がその場で安全な複製反応の停止を誘導する」という、ユニークな分子機構を解明した。この機構はフォークリバーサルと呼ばれる機構であるが、これまでほとんど分子機構は不明のままであった。また、本研究では、ポリメラーゼεの校正活性が、BRCA遺伝子変異をもった細胞の生存において、クリティカルな効果をもつことを示している。この研究成果は、治療効果の予測や新規の抗がん剤開発などへの応用研究に結びつくことが期待されている。 最初に、新規のがん治療への波及効果について解説する。ポリメラーゼε遺伝子の校正活性に関わる領域の変異は大腸がんをはじめとする多くのがん細胞で見つけられている。このようながん細胞では、1本鎖切断損傷におけるフォークリバーサル機構が不良となっていることが予想される。ポリメラーゼε遺伝子のがん細胞での変異について治療前に診断し、ポリメラーゼε遺伝子変異の細胞にもBRCA遺伝子変異陽性乳がんの治療にすでに用いられている様々な1本鎖切断損傷誘導薬品が有効であると推定できる。さらなる研究で、このようなポリメラーゼε遺伝子の変異状況に基づいた治療に繋げられることが期待される。さらに、ポリメラーゼε遺伝子変異とBRCA遺伝子変異のシナジー効果について今後さらに検討を進め、新しい治療に結びつくことが期待される。 次に、新規の抗がん剤開発への展開について解説する。上記のように、ポリメラーゼεの校正活性機能低下は大幅なカンプトテシンに対する増感作用が見込まれる。ポリメラーゼεの校正活性をターゲットとした薬品が開発できれば、既存の抗がん治療薬品を大幅に増感でき、BRCA遺伝子がん以外の広範ながんの治療への応用も見込まれる。 最後にポリメラーゼεの校正活性は、治療前に抗がん剤治療の治療効果を予測するバイオマーカーとして利用し得る。 以上のように今後、本研究成果が新しい医療や医薬品開発などの応用に結びつけられることが期待される。 【用語解説】 *1 ポリメラーゼεの校正活性 ポリメラーゼεはゲノムDNAをコピーして細胞分裂前にDNAを2倍に増やす役割をもつ。これはDNA複製と呼ばれる反応である。この複製反応はとても正確であり、1000万回に一度しかコピーのエラーを引き起こさない。それは、この酵素の持つ校正活性による、コピーのエラーによって誤挿入されたDNAのパーツの切り取りによって成し遂げられている。この間違ったパーツの切り取りにより、コピーのやり直しが可能となり、正確性が大幅に高められているのである。 *2 PARP PARPはDNA修復におけるシグナル因子の1つであり、最も頻繁に発生するDNA損傷である1本鎖切断損傷を見つけてシグナルを伝え修復因子を呼び寄せる役割をもつ。この因子が、カンプトテシンにより発生する1本鎖切断損傷でのフォークリバーサル機構に関わることが知られているが、その分子機構は不明のままであった。 【論文情報】 タイトル: The proofreading exonuclease of leading-strand DNA polymerase epsilon prevents replication fork collapse at broken template strands 著者: Tasnim Ahmad, Ryotaro Kawasumi, Tomoya Taniguchi, Takuya Abe, Kazuhiro Terada, Masataka Tsuda, Naoto Shimizu, Toshiki Tsurimoto, Shunichi Takeda, and Kouji Hirota DOI:10.1093/nar/gkad999   11月8日付けのNucleic Acids Researchオンライン版で発表 問合せ先 (研究に関すること)東京都立大学 理学研究科 化学専攻教授 廣田耕志TEL:042-677-2542 E-mail:&#107;&#x68;&#x69;&#x72;o&#116;&#x61;&#64;&#116;&#x6d;&#x75;&#x2e;&#97;&#99;&#x2e;&#x6a;&#x70; (大学に関すること)東京都公立大学法人東京都立大学管理部 企画広報課 広報係TEL:042-677-1806 E-mail: &#x69;&#x6e;&#102;o&#x40;&#x6a;&#109;&#106;.&#116;&#109;&#117;&#x2e;&#97;&#99;.jp 報道発表資料(325KB) ーーーーーーー 理学部 化学科 廣田耕志教授元のページに戻る 最新のニュース 2024.05.29 お知らせ 【重要】2024年度前期 一般学生 授業料減免申請 追加申請受付について 2024.05.24 お知らせ 【研究発表】一度の激しい運動がその後の身体活動量と体温を下げ体重を増やしてしまう 2024.05.17 お知らせ 【研究発表】溶液と固体の状態で円偏光を発光するキラルな亜鉛錯体の開発に成功-溶液と個体とで円偏光の回転方向が反転 新たな発光デバイスへの応用に期待- 2024.05.16 お知らせ 【研究発表】過去77年間の小笠原諸島の植生変化を解明 -過去の人為的攪乱の履歴が、生態系の復元可能性に影響- 2024.05.13 お知らせ 【研究発表】電気を流し、室温強磁性を示す希土類酸化物を発見-スピントロニクス材料としての応用に期待- Page top 大学について学部・大学院教育の特長研究・産学公連携国際展開・留学学生生活・キャリア入試案内キャンパス・施設案内ニュース・イベントHOT TOPICS教員紹介 入学希望の方卒業生の方地域・一般の方企業・メディアの方在学生教職員 お問い合わせ関連リンクサイトマップサイトポリシープライバシーポリシーソーシャルメディアポリシーWEBマガジンメトロノワ調達・契約情報 ©2024 Tokyo Metropolitan Public University Corporation Follow Us都立大X都立大Channel Open/Close大学についてOpen/Close大学の目的・使命学長メッセージ学長メッセージ <メディア>TMU Vision 2030Open/Close大学概要沿革組織図センター・機構学生数教職員数学則・規則施設概要設置認可申請書等東京都立大学の評価活動について数字で見る東京都立大学動画で見る東京都立大学シンボルマーク大学の校歌Open/Close教育情報の公表大学の教育研究上の目的・3ポリシー教育の3つのポリシー(学部)教育の3つのポリシー(大学院)教育研究上の基本組織アセスメント・ポリシー大学院(専門職大学院を除く)の学位論文審査基準授業に関すること成績評価基準、卒業・修了認定基準等メディア掲載Open/Close学部・大学院人文社会学部法学部経済経営学部理学部都市環境学部システムデザイン学部健康福祉学部Open/Close大学院 研究科・専攻一覧人文科学研究科法学政治学研究科経営学研究科理学研究科都市環境科学研究科システムデザイン研究科人間健康科学研究科大学院分野横断プログラム再編前の学部・大学院Open/Close教育の特長Open/Close革新的なカリキュラム基礎科目群教養科目群基盤科目群キャリア教育・インターンシッププログラム文理の枠を超えた履修推奨科目副専攻グローバル教育教職課程・学芸員養成課程文理教養プログラム学びのスタイル副専攻教職課程・学芸員養成課程教育基盤強化事業Open/Close教育改革推進事業首都大学東京 教育改革推進事業 FD活動都立大の教学IR ~Institutional Research~ベスト・ティーチング・アワードOpen/Close研究・産学公連携Open/Close研究センター、リサーチコア宇宙理学研究センター生命情報研究センター水道システム研究センター子ども・若者貧困研究センターソーシャルビッグデータ研究センター金融工学研究センター水素エネルギー社会構築推進研究センター医工連携研究センター量子物質理工学研究センターエネルギーインテグリティーシステム研究センター島嶼火山・都市災害研究センターコミュニティ・セントリック・システム研究センター言語の脳遺伝学リサーチコアサービスロボットインキュベーションハブリサーチコア(略称:serBOTinQ)高度研究東京都立大学 若手研究者等選抜型研究支援特別栄誉教授等制度・特別招聘教授制度共同研究・受託研究・学術相談・特定研究寄附金知的財産大学等発ベンチャー支援産学公連携スペース TMU Innovation Hub研究力強化推進プロジェクトローカル5G環境を活用した最先端研究都立大の先端研究に迫る傾斜的研究費一覧Open/Closeコンプライアンス・内部統制研究費の不正使用防止に対する取組(相談窓口・通報窓口の案内はこちら)研究活動の不正行為等防止に対する取組(通報窓口の案内はこちら)研究倫理利益相反マネージメント安全保障輸出管理Open/Close国際展開・留学多彩な留学制度/留学プログラムグローバル人材育成についてGlobal Discussion Camp(GDC)国連アカデミック・インパクト外国人留学生支援Open/Close国際交流協定協定校一覧(全学)(250KB)協定校一覧(部局間)(346KB)国際化基本方針国際化推進体制理学部生命科学科 英語課程 英語で学位が取得できるプログラムPickup!都立大の国際化 「東京都立大学ならではの体験ができる交換留学制度――異文化を肌で感じた記憶はその後の人生を変える」By 朝日新聞Thinkキャンパス広告記事Open/Close学生生活・キャリアOpen/Close学修サポート学生の修学支援主体的学修支援セミナーTA(ティーチングアシスタント)等Open/Close学生サポート学生相談室保健室ダイバーシティ推進室ボランティアセンター保険の加入学生課Open/Close施設の利用図書館連絡バス美術館の無料入場等学生寮などOpen/Closeキャンパスライフ学生広報チームpresents動画クラブ&サークルFIND YOURSELF AT TMU(2.2MB)都立大生の1日VLOG!理系・文系の学生比べてみたBy朝日新聞YouTubeチャンネル【土佐兄弟の大学ドコイク】Open/Closeキャリア・就職キャリア支援・各種サポートキャリア支援課大学院進学Pickup!キャリア支援 「1年次から履修可能な現場体験型のキャリア授業で、未来の自分を考える」By 朝日新聞Thinkキャンパス広告記事学費・減免制度・奨学金制度等Open/Close入試案内Open/Close学部入試アドミッション・ポリシー学部入試概要【2024年5月24日更新】外部英語検定試験の利用について(2025年度以降一般選抜)インターネット出願入学者選抜要項・学生募集要項入試Q&A一般選抜の入試結果【2024年5月27日更新】(133KB)多様な選抜の入試結果【2024年4月26日更新】(146KB)募集人員【2023年7月7日更新】(313KB)オープンキャンパス・説明会資料請求・お問い合わせ入学考査料・入学料・授業料Open/Close学部入試制度改正2024年度2025年度2026年度Open/Close大学院入試大学院のシステムアドミッションポリシー大学院入試概要大学院学生募集要項大学院進学後の進路状況入学考査料・入学料・授業料資料請求・お問い合わせ大学案内・大学院案内Open/Closeキャンパス・施設案内キャンパスマップCampus Gallery図書館光の塔牧野標本館交通アクセスエコキャンパス・グリーンキャンパス電力使用状況イベントカレンダー教員紹介 入学希望の方卒業生の方地域・一般の方企業・メディアの方在学生 お問い合わせ関連リンクサイトマップサイトポリシープライバシーポリシーソーシャルメディアポリシーWEBマガジンメトロノワ調達・契約情報 JP EN Follow Us都立大X都立大Channel

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